固定分散用スリング


 ビレーアンカーは固定分散か流動分散か?いまだに良い解決方法が見つけられない。近頃はこのイェーツ(日本での取り扱いは無し)の固定分散用スリングを使っての固定分散が多いが、落下率2を想定した方向に固定すると、違う方向に引かれた時に1つの支点にしか荷重がかからない。トップが落ちた時自己脱出すると、アンカーの1つの支点のみに荷重がかかった状態でのレスキューとなる。そういった点では流動分散はフレキシブルに対応するが、万が一1つの支点が抜けるとスリングがスライドして、もう一つの支点に衝撃がかかる。これは実に怖い。近頃固定分散に慣れてしまったせいか、たまに流動分散にするとどうも気持ち悪くて落ち着かないというのが正直なところだ。なにか両方に対応できるいい方法は無いものだろうか。ちなみにイェーツのスリングは日本に無いが、メトリウスが固定分散用スリングを出している。他にも長いループスリングを使えば3つのアンカーでの固定分散も可能だ。固定分散はスリングをまとめて結ぶので、ある程度幅のあるスリングが解きやすい。細いスリングはカラビナをかます等しないと解けなくなるので注意が必要だ。