一昔前のギア 6 エイト環


 エイト環とATCとは、両者ともビレイと懸垂下降に用いるが、今日現在圧倒的にATCタイプの確保器が使われている。
エイト環の方が懸垂下降のとき、異径のダブルロープを使って下降できる、放熱に優れている(早く降りるとエイト環が熱くて触れない!)がダブルロープで確保する場合、スムーズに送りずらい。
ロープが凍っていると、スピードが出すぎてコントロールが難しいし、少し重い。
服などのひらひらしたものを巻き込む可能性があるなどの弱点を持つ。

反対に、ATCのメリットはブレーキ力が強く、確保しやすいし軽い。
ただし、ロープ自体の荷重が小さくなる下降終了近くではスピードが出すぎるので、注意はやはり必要だ。
フォローの確保はガイド型ATCが他の何物より優れていることより、エイト環は休眠状態のままだが、ずいぶん長い間お世話になったので愛着はある。
もっとも、正しく使用すれば危険なわけではないが、世の中は進化しているというわけだ。
初めてガイド型ATCを見たときは時代が変わった、と心から思った。

一昔前のギア 5 さまざまなハーケン


 現在でもナイフブレード、アングルハーケンは、アルパインクライミングで普通に使用されているので、昔のものとはとはいえないが、多彩な形状は見かけないかも知れない。
リングつきのアングル、木の葉、ウエーブなどはコレクターズアイテムか?
カムシステムが発達した現在、めったに使われなくなったのは、打ちまくった自分として少し寂しい。赤岩に残置されているハーケン類は時間がたち、腐っているものが多く、触っただけで崩れるものもあり、信用できない。
使用せざるを得ない時は、気休めであることを忘れずに絶対に落ちてはならないだろう。