GR1V リコー フィルムカメラ

デジカメ全盛期において冬山ではまだフィルムカメラを使っている。GR1Vはリコーがプロのセカンドカメラとして売り出した高級コンパクトカメラである。強靭なマグネシウムボディ、GRレンズ使用、山ではやはり広角の28mm、絞りも調整可能。イギリス人クライマーのアンディー・カークパトリックやミック・ファウラーも使っているが、残念ながらあまり売れなかったらしく製造中止となってしまった。現在は中古を手に入れるしかない。フィルムは当然ポジを使う。以前はマニュアル一眼レフを持っていっていたがさすがに重いし、操作が大変でこちらに変えた。濡れには気を使うので、長期の際はテントや雪洞内に持ち込まないようにすると結露しにくい。デジカメは撮った写真をすぐに確認でき便利だが、どうもフィルムカメラのような楽しみがない。映写機で写すスライドは、冬のすばらしい景色とクライミングシーンをみごとに再現してくれる。

マホービン 1L 象印TUFF


以前は冬山に普通の水筒を持っていっても気にせず飲んできたが、最近はなかなか飲む気がしない。歳のせいか。そこで0.5Lのサーモスを持って行っていたが、行動中の水の量としては少なすぎる。脱水になってしまうのだ。乾燥した冬の空気は呼吸するだけで体内の水分は確実減っていくし、行動中の汗も脱水の原因のひとつだ。人間は脱水状態になるとそうでない時と比べ、同じ運動では心拍数は1分間で20回程も上がるという話も聞いた。高所でのクライミングはまさにそうだ。やはり重くてもいいから温かい飲み物がほしい。そこで象印 TUFF1L。蓋はプラスチック。重さ0.5kgと水筒と比べれば断然重いが、飲まずに脱水になって疲労するよりは良い。最近のものは真空部分が3mmほどしかないらしい。内蓋のねじ切りは本体外側と噛むので凍りつくことも無い(本体内側にねじ込むタイプは凍り付いて開かなくなることがある)。取っ手はずそうかと思ったが、手袋していると滑るのでやはり有った方がいいと思いとどまった。日本酸素サーモースからも同じスペック位のモデルが出ている。

プラスチックレンゲ スリング付き

この汚いスリング付きのプラスチックのレンゲ。もう10年以上国内のみならず海外遠征のお供をしてきた百戦錬磨のレンゲなのである。なぜレンゲか?軽量化のためパーティでコッフェル1つとした時、少ない食事を存分に味わい楽しむには欠かせないアイテムなのだ。まずはその深さにたくさん食事が乗り(パートナーには一回分が多すぎると文句を言われる)、汁をすくえばまたまたたくさんすくえ心満たされるのである。ただし麺類には弱い。パスタやラーメンなどはいらいらするくらいすくえないが、私は米好きなので米を持っていくことが多いからあまり問題無い。 金属のスプーンやフォークを持ってくる人がいるが、コッフェルが痛むのでよろしくない。やはりプラスチックレンゲなのだ。ちなみに柄についているスリングでぶら下げたことは数回しかない。

ICE PACK (ブラックダイヤモンド) ザック

  なかなかいいザックは無い。そういった中でなかなかの完成度を見せたのがこのICE PACK。BD製品のやわらかいものはダメだというレッテルを取下げてもいいと思わせた。まずは比較的シンプルな作りで軽い。本体はパッキングしやすい寸胴に近い形。メッシュの部分はほとんど無く雪が付きにくい。雨蓋は大きくで取り外し可能で、ウェストベルト(取り外し可)と組み合わせればウェストバックになる。バックルは大きめで手袋をしていても操作しやすい。サイドストラップにもバックル付き(これは重要)。アックス、アイゼン収納システムも使いやすい。背面パットは取り出してビバーク時に使用できるみたいだ(薄くて寒そうなので使ったことは無い)。残念ながらこのモデルは現在生産されていないので、荷上げするところには持って行かないようにしている。
 最近のザックは雨蓋が縫い付けのものが多いし、バックルが小さかったり、細長かったりと、とてもテストしているとは思えないつくりのものが多い。フレームが入っていると背負いやすいが、クライミング時頭がつかえることがよくあるし、細長いザックも同様である。これはと思わせるザックは最近見ていない。

DASパーカ(パタゴニア)  ビレージャケット

以前は震えながら数時間ビレーをしていた冬季クライミング。重くなるからと言ってなかなか受け入れなかったビレージャケットだが、使ってみるとなかなか良い。ビレージャケットがあることを考えてレイヤリングを薄くすれば、アプローチで大汗もかかなくなるしビレー中は暖かい。寒ければ着たまま登ってもいい。DASパーカ(パタゴニア)は約800gと重いが、ヘルメットの上からフードをかぶってもファスナーはきっちりしまる。フロントファスナーは2WAYでビレー中下から開ければロープ操作も邪魔にならない。内側には乾かし用メッシュポケットも付いている。まあまあのお気に入り。各メーカー重さもさまざまで、私はDASしか使ったことが無いので何とも言えないが、ポイントはヘルメット対応のフードか(ファスナーが閉まらなければ意味が無い)。重さはどうか(DASはやっぱり重い)。中綿は化繊かダウンか(濡れる状況が多いのでやはり化繊かな。当然ダウンのほうが暖かい)。500gを切る暖かいビレージャケットがあれば最高だろう。決め手はやはり中綿か。近頃グローブに使われているプリマロフトは気になる存在だ。

ユニバーサルピトン  カンプ

以前シモンから出ていたユニバーサルピトンは優れものだった。先端部はナイフブレードに近い薄さから徐々に厚くなり、ロストアローくらいの厚さまでなってカラビナをかける部分がねじれている(ここがポイント)。これは荷重がかかった時てこによって、ピトンが抜けにくくなるというものだ。どこかに残置したのか随分前に無くしてしまった。久しぶりに注文したら、シモンは無いと言われ(ホームページ上ではあるが、以前と形が違っていた)、カンプを注文することに。う~ん、いまいち。先端が分厚すぎるのだ。入りが悪い。ヤスリで削るべきか。と思って今だ手をつけず。まあこの手のピトンは1本以上は持っていたいところだ。