一昔前のギア 4 フィーレ


 その昔、クライミング用のシューズと言えば重く、足首の曲がらないビブラムソールの重い皮製登山靴と決まっていた。
当然のことに5級以上のルートになると、フリーでは歯が立たずあぶみを使用、ハーケンとボルトの連打の人工登攀が当たり前。
これ以上、登攀の世界は停滞し、進化は止まったと思われたそんなとき、EBシューズが出現、世界は大きく変化しフラットソールの時代がやって来た。
そしてついにフィーレがクラック、スラブ、フエース等万能のフリー用シューズとして出現し、大勢の人々に長らく愛されることになった。
自分も履いた時は、なんだか少しうまくなったように感じたのは偶然ではないだろう。
その後、NINJA、レーザー、5.10等続々尖ったシューズが続々と出現したのだが、フィーレは、ただのフリー用シューズではなく、歩けるアルパインクライミングシューズであった為、時代が変わってもしばらく使われ続けた。